(両陛下の沖縄ご訪問#10)平成26年6月26~27日、対馬丸事件七十年

対馬丸の犠牲者を偲ばれて

平成二十六年六月二十六~二十七日、両陛下は十回目の沖縄ご訪問を行われました。昭和十九年八月二十二日に疎開船・対馬丸(つしままる)が米軍の潜水艦により撃沈されてから七十年を迎えるにあたり、その慰霊のためのご訪問でした。

二十六日、那覇空港にご到着された両陛下は、平和祈念公園の平和祈念堂、国立沖縄戦没者墓苑をご訪問されました。翌二十七日には、那覇市にある、対馬丸の犠牲者を追悼する慰霊塔「小桜の塔」でご拝礼になり、献花を捧げられました。

小桜の塔入り口は、沖縄県の一宮・波上宮(なみのうえぐう)の鳥居の横にありますが、お車を降りられた両陛下は、まず波上宮に向かってご拝礼になりました。その後、対馬丸記念館で、対馬丸事件の生存者や遺族らとご懇談になりました。

両陛下の対馬丸への御心は深く、皇太子時代から「記憶しておかなければならない四つの日」(両陛下の沖縄ご訪問#7→https://hougei.okinawa/archives/2531)に加え、対馬丸遭難の日にも黙祷を捧げられています。

平成九年十二月十二日、海底に沈んだ対馬丸の発見が報じられると、陛下は次のようにお詠みになりました。

對馬丸見出さる

疎開児の命いだきて沈みたる船深海に見出されけり

陛下は同年の記者会見で、「戦争中、千五百人近くの乗船者を乗せた学童疎開船対馬丸が、米国の潜水艦に沈められ、その船体が悪石島(あくせきじま→Wikipedia)の近くの海底で横たわっているテレビの画面に映し出されました。私と同じ年代の多くの人々がその中に含まれており、本当に痛ましいことに感じています」と述べられました。